民訴法第二三八条の期間徒過により上告取下とみなされた後において、当事者が同法第一五九条に基き追完できると主張して口頭弁論期日指定の申立をした場合、右申立は決定をもつて却下すべきである。
民訴法第二三八条の期間徒過後追完を理由とする期日指定申立があつた場合の裁判。
民訴法238条,民訴法159条
判旨
民事訴訟法(昭和35年当時)238条が定める期日指定申立の期間は不変期間ではないため、期間経過後の申立の追完は許されない。
問題の所在(論点)
訴えの取下げ擬制を生じさせる期間(両事欠席後3か月以内の期日指定申立期間)について、不変期間ではない期間を徒過した後に「追完」が認められるか。
規範
訴えの取下げ擬制に係る期日指定申立の期間(民訴法旧238条、現263条参照)は、法律上「不変期間」と定められていない。したがって、当事者が自己の責めに帰することのできない事由により期間を遵守できなかった場合であっても、不変期間の徒過を前提とする訴訟行為の追完の規定を適用・準用することはできない。
重要事実
上告事件において、昭和34年7月17日の口頭弁論期日に当事者双方が欠席した。その後、3か月以内に期日指定の申立がなされなかったため、当時の民訴法238条の規定により上告の取下げがあったものとみなされた。上告人は、相手方も出頭しなかった事実を後日になって初めて知ったと主張し、期日指定申立の追完を求めた。
あてはめ
本件における期日指定申立の期間は、法律が特に不変期間として定めたものではない。上告人は、相手方の欠席を知らなかったという主観的事由に基づき期間経過後の申立を正当化しようとするが、当該期間が不変期間ではない以上、その期間経過によって取下げ擬制の効果は確定的に発生する。したがって、後日に至って追完を認める余地はない。
結論
本件申立は不適法であり、却下されるべきである。
実務上の射程
現行民訴法263条(訴え取下げ擬制)の解釈においても同様に適用される。不変期間(同法96条1項)以外の期間徒過については、同法97条の追完規定が適用されないことを確認する実務上重要な判断である。答案上は、期間の性質を条文構造から特定し、追完の可否を論じる際の根拠として用いる。
事件番号: 昭和38(オ)1170 / 裁判年月日: 昭和39年12月8日 / 結論: 棄却
当事者双方に対し適法な期日の呼出又は告知がなされて開かれた口頭弁論期日において、当事者の一方の不出頭のまま弁論が終結され、判決言渡期日の指定告知がなされたときは、その告知は不出頭の当事者に対してもその効力を生ずるものである(昭和二三年(オ)第一九号同年五月一八日第三小法廷判決・民集二巻五号一一五頁、昭和二二年(オ)第四…