手形法第四八条第一項第二号の「満期以後の利息」は満期当日の利息を含む。
手形法第四八条第一項第二号の利息は満期当日の利息を含むか。
手形法48条1項2号
判旨
手形法48条1項2号に規定される「満期以後ノ利息」には、満期当日の利息も含まれる。また、請求の趣旨を変更しない請求原因の変更については、書面による提出を必要としない。
問題の所在(論点)
1.手形法48条1項2号の「満期以後ノ利息」に満期当日の利息が含まれるか。2.請求の趣旨を変更しない請求原因の変更において、書面の提出は必要か。
規範
1.手形法48条1項2号の「満期以後ノ利息」の意義について、同条項は満期当日の利息を包含するものと解する。2.民事訴訟法上の請求の変更について、請求の趣旨に変更を来さない請求原因のみの変更(攻撃防御方法の変更・追加等)は、書面によることを要しない。
重要事実
上告人は、手形法48条1項2号に基づく利息の範囲に満期当日が含まれるか否か、および、原審において書面によらずに行われた請求原因の変更が適法であるか否かを争い、上告を提起した。
あてはめ
1.手形法48条1項2号の解釈について、判例(大正10年3月5日判決等)を維持し、満期当日の利息も当然に含まれると判断される。2.訴訟手続において、請求の趣旨自体に変更がない場合、請求原因の変更(事案の法的構成や事実の補充等)は口頭でも有効であり、書面提出を欠いたとしても違法とはいえない。
結論
1.「満期以後ノ利息」には満期当日の利息が含まれる。2.請求の趣旨を変更しない請求原因の変更に書面は不要である。よって上告棄却。
実務上の射程
手形訴訟における遅延損害金の起算点(満期当日を含む)の確定、および民事訴訟実務における請求原因変更(訴えの変更に至らない態様)の要式性に関する準則として機能する。
事件番号: 昭和34(オ)921 / 裁判年月日: 昭和35年11月10日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】約束手形の所持人が、支払呈示期間内に適法な支払呈示をしたにもかかわらず支払を受けられなかった場合、振出人に対して満期以後の利息(遅延損害金)を請求できる。 第1 事案の概要:約束手形の所持人(被上告人)が、手形上の権利に基づき、支払呈示期間内に振出人(上告人)に対して支払の呈示を行った。しかし、振…
事件番号: 昭和54(オ)1375 / 裁判年月日: 昭和55年3月27日 / 結論: 棄却
約束手形の支払呈示期間内に適法な呈示がなかつたときは、その後に呈示されても、振出人は、手形法所定の利息の支払義務を負わない。