公職選挙法第二〇九条の二は土地改良区総代選挙に準用がない。
公職選挙法第二〇九条の二の土地改良区総代選挙に準用の有無。
公職選挙法209条の2,土地改良法23条
判旨
土地改良法等に基づく選挙において、公職選挙法209条の2の規定は、適用又は準用する旨の特別の規定がない限り、条理上当然に準用されることはない。
問題の所在(論点)
公職選挙法の適用を受けない他法令に基づく選挙(本件では土地改良法に基づく選挙)において、公職選挙法209条の2の規定が特別の規定なく条理上当然に準用されるか。
規範
公職選挙法209条の2は同法において特に設けられた規定であり、これを適用又は準用する旨の特別の規定が存在しない他法の選挙において、条理上当然に準用されると解することはできない。
重要事実
上告人は、土地改良法に基づく選挙に関して異議を申し立てた。その際、公職選挙法209条の2(立候補の届出の遅延等による当選の効力等に関する規定)の準用を主張したが、土地改良法や同施行令には当該規定を準用する旨の明文の規定が存在しなかった。
あてはめ
公職選挙法209条の2は、同法が政策的に設けた特則である。本件の対象となる土地改良法に基づく選挙において、同法や同施行令等の関連法令を精査しても、公職選挙法209条の2を準用する旨の根拠規定は見当たらない。したがって、特別の規定を欠く以上、同条が条理によって当然に適用される余地はないといえる。
結論
本件選挙に公職選挙法209条の2の準用は認められない。したがって、上告人の主張は採用できず、上告は棄却される。
実務上の射程
公職選挙法の規定を他の公選(土地改良区、農業委員会、マンション管理組合等)に類推適用する際の可否を判断する枠組みとして機能する。同法が「特別に設けた規定」については、明文の準用規定がない限り、安易な条理による準用を否定する厳格な態度を示している。
事件番号: 昭和33(オ)1052 / 裁判年月日: 昭和34年4月28日 / 結論: 破棄自判
選挙人名簿対照係席が投票立会人席から見透すことができない投票所の施設は、公職選挙法施行令第三五第一項の趣旨に反するけれども、右対照係が行つた選挙人確認手続に違法の点がないときは、右投票所で行われた選挙を無効とすべきではない。
事件番号: 昭和33(オ)63 / 裁判年月日: 昭和33年4月8日 / 結論: 棄却
「A兼光」と記載された投票は、候補者A左文太に対する有効投票と解することはできない。