民訴第二三八条所定の三月の期間は不変期間でなく、期日指定申立の追完は許されない。
民訴法第二三八条の期間と訴訟行為の追完。
民訴法238条,民訴法159条
判旨
民訴法上の「不変期間」とは法律により特に不変期間と定められたものを指し、追完が許されるのはこれに限られる。旧民訴法238条(現行の中断・受継等に関する期間制限に相当)が定める3か月の期間は不変期間ではないため、期間徒過後の追完は認められない。
問題の所在(論点)
法律に「不変期間」と明記されていない法定期間(本件では旧民訴法238条の3か月の期間)について、民事訴訟法上の「不変期間」として訴訟行為の追完が認められるか。
規範
民事訴訟法上の「不変期間」とは、法律において明示的に不変期間として定められた期間を指す。そして、当事者がその責めに帰することができない事由により期間を遵守できなかった場合に認められる訴訟行為の追完(民訴法97条、旧159条)は、かかる不変期間を徒過した場合に限って許容される。
重要事実
上告人は、旧民訴法238条(訴訟手続の中断に関する規定)に定められた3か月の期間を徒過した。上告人は、期間を遵守できなかったことについて自己の責めに帰すべからざる事由があるとして、同法159条(現行97条)に基づく訴訟行為の追完を主張した。これに対し、原審は当該期間が不変期間に該当しないとして追完を認めなかったため、上告人がこれを不服として上告した。
あてはめ
旧民訴法238条が定める3か月の期間は、法律上「不変期間とする」旨の明文規定が存在しない。不変期間は法律により特に定められたものに限定されるべきであるから、明文のない当該期間はいわゆる不変期間には当たらない。したがって、同期間を徒過した場合には、たとえ当事者の責めに帰すべからざる事由があったとしても、民訴法上の追完の規定を適用する余地はない。
結論
旧民訴法238条所定の期間は不変期間ではないため、同期間の徒過について追完は許されない。
実務上の射程
本判決は、不変期間の意義を「法律の明文規定があるもの」に限定する厳格な態度を示している。答案作成上は、期間徒過の救済(追完)を検討する際、まず当該期間が条文上「不変期間」とされているか(例:上訴期間、再審期間等)を確認し、明文がない場合には97条の適用を否定する論拠として本判例の考え方を用いるべきである。
事件番号: 昭和30(オ)676 / 裁判年月日: 昭和31年12月13日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】控訴提起の依頼を受けた者が重病により期限内に控訴できなかったとしても、それは当事者の責に帰すべからざる事由(民訴法97条1項、旧159条)には当たらない。 第1 事案の概要:上告人は、控訴の提起をある者に依頼していた。しかし、その依頼を受けた者が重病にかかった。受託者は控訴期間(不変期間)が進行し…