一 公共施設の管理者である国若しくは地方公共団体又はその機関が都市計画法三二条所定の同意を拒否する行為は、抗告訴訟の対象となる処分に当たらない。 二 主位的請求を認容した原判決を破棄して右請求に係る訴えを却下すべきものとした場合において、予備的請求に係る訴えが不適法でその欠缺を補正することができないときは、上告審は、右訴えを却下することができる。
一 公共施設の管理者である国若しくは地方公共団体又はその機関が都市計画法三二条所定の同意を拒否する行為と抗告訴訟の対象 二 主位的請求を認容した原判決を破棄して右請求に係る訴えを却下すべきものとした場合において不適法でその欠缺を補正することができない予備的請求に係る訴えを上告審が却下することの可否
行政事件訴訟法3条2項,都市計画法30条2項,都市計画法32条,民訴法202条,民訴法408条
判旨
建築基準法に基づく道路位置指定申請において、他人の土地を道路敷地とする場合、当該土地所有者の承諾を要件とする運用は、私有財産権の尊重という法の趣旨に照らし適法であり、承諾がない限り指定を拒否できる。
問題の所在(論点)
建築基準法42条1項5号に基づく道路の位置の指定において、土地所有者の同意(承諾)を要件とすることが、法の委任の範囲内として許容されるか。
規範
行政庁が道路位置指定を行うに際し、道路敷地となる土地の所有者その他の利害関係人の承諾を必要とするとの判断枠組みは、憲法上の私有財産権の保障および私法的秩序との整合性の観点から合理的であり、建築基準法の趣旨に適合する。
重要事実
申請人(上告人)が、他人の所有地を含む土地を道路敷地とする道路位置指定を申請したが、当該土地所有者の承諾書を添付していなかった。行政庁は承諾書の欠如を理由に申請を却下し、上告人がその取り消しを求めて争った。
事件番号: 昭和41(行ツ)94 / 裁判年月日: 昭和43年12月19日 / 結論: 棄却
小作地が農地法第六条の所有制限を受けるにかかわらず、農業委員会がこれにつき同法第八条所定の手続を開始しなかつたとしても、それだけでは、右小作地の小作人から、右農業委員会に対し、右第八条による公示および通知をなすべき義務あることの確認を求める訴を提起することはできない。
あてはめ
道路位置指定は私有地に私法上の制限を課す公法上の処分である。他人の土地を無断で道路として利用することは、当該土地所有者の排他的支配権を著しく侵害する。したがって、行政庁が適正な指定・管理を期するために、利害関係人の承諾を要件として求めることは、法の適正な運用として合理性がある。
結論
土地所有者の承諾を欠く本件申請を却下した行政庁の処分は適法であり、上告人の請求は棄却されるべきである。
実務上の射程
道路位置指定だけでなく、私有地に公法上の制約を課す各種の行政処分において、私法上の権利関係の調整(承諾の要否)が裁量権の行使や手続の適法性にどう影響するかを論じる際の論拠となる。
事件番号: 平成12(行ヒ)246 / 裁判年月日: 平成16年4月23日 / 結論: 棄却
1 道路が権原なく占有された場合には,道路管理者は,占有者に対し,占用料相当額の損害賠償請求権又は不当利得返還請求権を取得する。 2 道路占用許可を受けることなく都道にはみ出して設置されたたばこ等の自動販売機が約3万6000台もあったこと,その1台ごとに債務者を特定して債権額を算定するには多くの労力と多額の費用を要する…
事件番号: 平成28(行ヒ)394 / 裁判年月日: 平成28年12月20日 / 結論: 棄却
1 公有水面の埋立てが公有水面埋立法4条1項1号の要件に適合するとした県知事の判断には,当該埋立てがアメリカ合衆国軍隊の使用する飛行場の代替施設を設置するために実施されるものであって,県知事が,当該代替施設の面積や埋立面積が当該飛行場の施設面積と比較して相当程度縮小されることに加え,滑走路延長線上を海域とすることにより…