1 法人その他の団体(国及び地方公共団体を除く。)の代表者に準ずる地位にある者以外の従業員の職務の遂行に関する情報は,その者の権限に基づく当該法人等のための契約の締結等に関する情報を除き,大阪市公文書公開条例(昭和63年大阪市条例第11号)6条2号にいう「個人に関する情報」に当たる。 2 法人その他の団体(国及び地方公共団体を除く。)の代表者若しくはこれに準ずる地位にある者が当該法人等の職務として行う行為に関する情報又はその他の者が権限に基づいて当該法人等のために行う契約の締結等に関する情報その他の法人等の行為そのものと評価される行為に関する情報は,大阪市公文書公開条例(昭和63年大阪市条例第11号)6条2号にいう「個人に関する情報」に当たらない。 3 国及び地方公共団体の公務員の職務の遂行に関する情報は,公務員個人の私事に関する情報が含まれる場合を除き,大阪市公文書公開条例(昭和63年大阪市条例第11号)6条2号にいう「個人に関する情報」に当たらない。 4 本案判決に対して控訴がされた後に,不服申立ての対象とされなかった部分につき訴えの利益が損なわれた場合には,控訴審は,同部分につき職権で第1審判決を取り消して訴えを却下すべきである。
1 法人等の従業員の職務の遂行に関する情報の大阪市公文書公開条例(昭和63年大阪市条例第11号)6条2号にいう「個人に関する情報」該当性 2 法人等の行為そのものと評価される行為に関する情報の大阪市公文書公開条例(昭和63年大阪市条例第11号)6条2号にいう「個人に関する情報」該当性 3 公務員の職務の遂行に関する情報の大阪市公文書公開条例(昭和63年大阪市条例第11号)6条2号にいう「個人に関する情報」該当性 4 本案判決に対して控訴がされた後に不服申立ての対象とされなかった部分につき訴えの利益が損なわれた場合における控訴審の判決主文
大阪市公文書公開条例(昭和63年大阪市条例第11号)6条2号,大阪市公文書公開条例(昭和63年大阪市条例第11号)6条3号
判旨
公務員が職務として行政機関の相手方と接触した場合、その相手方の氏名や肩書等は、個人に関する情報であっても「公務員の職務の遂行に関する情報」に該当し、原則として非公開事由(個人情報)には当たらない。
問題の所在(論点)
行政機関の職員が職務遂行の一環として接触した外部者の氏名・肩書等の情報は、情報公開条例上の「個人に関する情報(非公開事由)」に該当するか、それとも「公務員の職務の遂行に関する情報」として公開されるべきか。
規範
情報公開条例における「個人に関する情報」であって特定の個人が識別され得るものは原則として非公開となるが、公務員が行政機関の相手方として接触した者の情報は、それが専ら個人の私的活動に関わるものでない限り、当該公務員の「職務の遂行に関する情報」の一部を構成する。したがって、これらは「個人に関する情報」から除外されるものとして、特段の事情がない限り公開すべき情報に該当する。
事件番号: 平成10(行ツ)167 / 裁判年月日: 平成15年11月11日 / 結論: 棄却
1 千葉県の職員の旅行命令票に記録された職員の給料表の種類並びに職務の級及び号給に関する情報は,千葉県公文書公開条例(昭和63年千葉県条例第3号)11条2号にいう「個人に関する情報」に当たる。 2 千葉県の職員の旅行命令票に千葉県公文書公開条例(昭和63年千葉県条例第3号)11条2号の非公開情報に当たる情報とこれに当た…
重要事実
大阪市に対し、市職員が外郭団体の役職員等と接触した際の記録(旅費伝票や支出命令書等の添付書類)の開示請求がなされた。市側は、相手方の氏名、所属団体名、役職名等が大阪市情報公開条例上の非公開事由(個人に関する情報)に該当するとして、当該部分を黒塗りにして部分公開決定を行った。これに対し、請求者が非公開部分の取り消しを求めて提訴した。
あてはめ
本件の情報は、市の職員が職務として外郭団体の役職員や学識経験者らと面会・協議した際の記録である。これらの相手方は、公務の相手方として行動しており、その氏名や役職は公務の内容と密接に関連している。かかる情報は専ら個人の私的な性質を有するものとはいえず、市の公務が適正に行われているかを市民が監視・検証するという条例の趣旨に照らせば、公務員の職務遂行の記録として公開されるべき性質を有する。したがって、原則として非公開事由には当たらないと解するのが相当である。
結論
行政機関の職員が職務として接触した相手方の氏名・肩書等は、公務員の職務の遂行に関する情報に含まれるため、非公開事由である「個人に関する情報」には該当せず、公開すべきである。
実務上の射程
公務員側の情報のみならず、その「相手方」の情報であっても、職務遂行の実態を示すものは公開原則が妥当することを示した。答案上では、情報の性質を「私的なもの」と「職務に関連するもの」に切り分け、後者に該当すれば非公開事由の除外規定を適用する論理構成として活用できる。
事件番号: 平成12(行ヒ)16 / 裁判年月日: 平成15年12月18日 / 結論: その他
1 広島県公文書公開条例(平成2年広島県条例第1号)9条2号にいう「個人に関する情報」は,個人の思想,信条,健康状態,所得,学歴,家族構成,住所等の私事に関する情報に限定されるものではなく,個人にかかわりのある情報であれば,原則としてこれに当たる。 2 法人(国及び地方公共団体その他の公共団体を除く。)その他の団体を代…
事件番号: 平成13(行ヒ)348 / 裁判年月日: 平成17年7月14日 / 結論: その他
北九州市の局長の交際費の支出に関する情報で交際の相手方が識別されるものは,交際の相手方及びその内容が不特定の者に知られ得る状態でされる交際に関するものなどを除き,旧北九州市情報公開条例(平成元年北九州市条例第22号。平成13年北九州市条例第42号による全部改正前のもの)6条7号所定の非公開情報に該当する。(反対意見があ…
事件番号: 平成11(行ヒ)145 / 裁判年月日: 平成15年11月21日 / 結論: その他
1 法人その他の団体(国及び地方公共団体を除く。)を代表する者又はこれに準ずる地位にある者がその職務として行う行為等当該法人等の行為そのものと評価される行為に関する情報は,旧新潟県情報公開条例(平成7年新潟県条例第1号。平成10年新潟県条例第40号による改正前のもの)10条2号にいう「個人に関する情報」に当たらない。 …
事件番号: 平成15(行ヒ)295 / 裁判年月日: 平成17年10月11日 / 結論: その他
1 土地開発公社が個人から買収した土地の買収価格に関する情報は,公有地の拡大の推進に関する法律(平成16年法律第66号による改正前のもの)7条の適用により,同価格が地価公示法(平成11年法律第160号による改正前のもの)6条の規定による公示価格を規準として算定されたなど判示の事実関係の下においては,旧奈良県情報公開条例…