地方自治法二四二条の二第一項四号に基づく代位請求訴訟において、右訴訟の対象と同一の財務会計上の行為又は怠る事実を対象とする適法な監査請求手続を経た他の住民が自己の監査請求に係る同条二項所定の期間内にした補助参加には、いわゆる共同訴訟的補助参加の効力を認めることはできない。
地方自治法二四二条の二第一項四号に基づく代位請求訴訟において適法な監査請求手続を経た他の住民が自己の監査請求に係る同条二項所定の期間内にした補助参加の効力
地方自治法242条の2第1項4号,地方自治法242条の2第2項,民訴法62条,民訴法64条,民訴法69条
判旨
住民訴訟の出訴期間内に補助参加した住民につき、共同訴訟参加が可能であった場合には、当該補助参加に共同訴訟的補助参加としての効力を認めることはできない。
問題の所在(論点)
住民訴訟において、共同訴訟参加が可能な期間内に補助参加した住民に対し、共同訴訟的補助参加としての効力を認め、被参加人(原告)による控訴取下げの効力を制限できるか。
規範
住民訴訟において、適法な監査請求を経て出訴期間内に補助参加の申出をした住民は、本来共同訴訟参加(民訴法52条)が可能であるところ補助参加の途を選択したものである。したがって、当該参加を共同訴訟的補助参加と解して民訴法40条1項を類推適用するなど、共同訴訟参加と同様の独立性を認めることは相当ではない。
重要事実
坂出市の住民らが、市長による漁業補償金の支出を違法として住民訴訟を提起した。別の住民(参加人)も同様の監査請求を経て、住民訴訟の係属中かつ自らの出訴期間内に、原告らを補助するため補助参加を申し立てた。第一審の棄却判決後、参加人が控訴を申し立てたが、その後、原告ら全員が控訴を取り下げた。
あてはめ
本件参加人は、適法な監査請求手続を経た上で、自らの出訴期間内に補助参加の申出をしており、共同訴訟参加をすることが可能であった。この場合、あえて補助参加を選択した以上、それは通常の補助参加にすぎない。通常の補助参加人は被参加人の訴訟行為と抵触する行為ができず(民訴法45条2項)、被参加人が控訴を取り下げれば、参加人のした控訴もその効力を失う(同法45条3項参照)。
結論
本件補助参加は通常の補助参加であり、原告らの控訴取下げによって効力を失うため、本件訴訟は終了したと解すべきである。
実務上の射程
住民訴訟における参加の性質決定に関する重要判例である。出訴期間経過後の参加であれば、共同訴訟参加が不可能であるため共同訴訟的補助参加の余地があるが、期間内であれば「選択の結果」として通常補助参加に限定される点に注意を要する。
事件番号: 平成9(行ツ)62 / 裁判年月日: 平成14年10月3日 / 結論: その他
1 財務会計職員が行った財務会計上の行為の準備行為が違法であることに基づいて発生する当該職員に対する損害賠償請求権の行使を怠る事実を対象としてされた住民監査請求については,上記違法が財務会計上の行為の違法を構成する関係にある場合には,財務会計上の行為のあった日又は終わった日を基準として地方自治法242条2項の規定が適用…