入場税法(昭和三七年法律第五〇号による改正前のもの)第二五条第一項第一号前段の入場税逋脱罪は、同法第一二条に定めるその納期日の徒過により既遂となるものと解すべきである。
入場税逋脱罪の既遂時期。
入場税法(昭和37年法律50号による改正前)12条,入場税法(昭和37年法律50号による改正前)25条1項1号,刑訴法253条1項
判旨
入場税法(昭和37年改正前)25条1項1号前段の入場税ほ脱罪は、同法12条に定める納期日が徒過した時点で既遂となる。
問題の所在(論点)
旧入場税法25条1項1号前段に規定される入場税ほ脱罪(脱税罪)の既遂時期はいつか。特に、納期日の徒過によって直ちに既遂となるかが問われた。
規範
租税ほ脱罪の既遂時期については、当該租税法が定める納期日の徒過をもって既遂に達するものと解する。
重要事実
被告人が、入場税法上の入場税を免れる目的で虚偽の申告等を行い、同法12条に定められた納期日までに税金を納付しなかった事案である。
あてはめ
入場税法12条は、徴収すべき税額を一定の期日までに納付すべき旨を定めている。ほ脱罪は、正当な税額の全部又は一部の徴収を免れることにより成立するものであるから、法律が定めた納付期限までに納付がなされなかった時点をもって、租税徴収権が侵害されたものと評価できる。したがって、納期日の徒過によりほ脱罪は既遂に達すると解するのが正当である。
結論
入場税ほ脱罪は、法に定める納期日の徒過により既遂となる。
実務上の射程
租税犯における実行の着手・既遂時期を判断する際の基準を示すものである。納期日の徒過という明確な一時点を既遂時期と捉えることで、犯罪の成否を客観的に確定させる実務上の指針となる。
事件番号: 昭和31(あ)47 / 裁判年月日: 昭和31年12月6日 / 結論: 棄却
製造業者が物品税法第八条の申告をしたときは、税務官署は、国税徴収法第六条の規定により、納税人に対し、申告にかかる納金額および物品税法第一〇条所定の納期日すなわち第二種および第三種の物品にあつては毎月分を翌々月末日と指定して告知するものであり、右納期日に告知にかかる納金額だけを納め本来納入すべき税金額を納めなかつたときは…