農産物規格規程上、「規格外水粳玄米」に該当する玄米には、食糧管理法の適用がある。
農産物規格規程上「規格外水粳玄米」に該当する玄米と食糧管理法の適用。
食糧管理法2条,食糧管理法9条,食糧管理法施行令11条,食糧管理法施行規則47条1項,農産物規格規程1,農産物規格規程2,農産物規格規程(ニ),農産物規格規程ハ,農産物規格規程(イ)(昭和31・4・12農林省告示192号による改正後のもの、昭和31・12・3農林省告示920号による特例)
判旨
食糧管理法の適用対象となる「米」の範囲について、農産物規格規程上の規格外水粳玄米に該当するものは、同法の適用を受ける玄米に当たると判断した。
問題の所在(論点)
農産物規格規程において「規格外水粳玄米」に該当する物資が、食糧管理法の適用を受ける「玄米」に含まれるか(同法の適用範囲)。
規範
食糧管理法の規制対象となる玄米の範囲は、農産物規格規程等の行政上の区分に依拠しつつ、当該物資が実質的に同法の目的とする主要食糧の需給・価格安定に資する性質を有するか否かによって決せられる。
重要事実
被告人が取り扱った物資が、食糧管理法の適用を受ける「米」に該当するかが争われた。当該物資は、農産物規格規程上において「規格外水粳玄米」に該当するものであった。被告人側は、これが同法の適用対象外である旨を主張して上告した。
あてはめ
本件物資は、農産物規格規程上において規格外水粳玄米に該当するものである。このような規格外の玄米であっても、それが水粳玄米という性質を有する以上、食糧管理法が管理の対象とする主要食糧としての実質を備えているといえる。したがって、当該物資は同法の適用を受ける玄米に該当すると解するのが相当である。
結論
本件物資は食糧管理法の適用を受ける玄米に該当し、同法違反の罪が成立する。
実務上の射程
行政上の規格外品であっても、法令の目的に照らして規制対象に含まれる場合があることを示した。刑事法規の対象範囲の解釈において、行政上の形式的区分のみならず、実質的な管理・規制の必要性から判断する際の参考となる。
事件番号: 昭和32(あ)1190 / 裁判年月日: 昭和33年5月24日 / 結論: 棄却
本件ビルマ粳精米のごとく、水洗、再搗精の上高熱処理する菓子(例、おこし、せんべい、掛物等)の製造原料に供せられうる米穀は、それがいわゆる黄変米として農林大臣より主食として配給することが不適当と認められたとしても、これをもつて直ちに食糧管理法の適用より除外されるべきものと認むべき根拠とはならない
事件番号: 昭和32(あ)979 / 裁判年月日: 昭和34年5月7日 / 結論: 棄却
一 本件ビルマ米が所論のごとく食糧管理法第四条第一項後段による払下でなく、所論通達に基く払下であるとしても、これをもつて食糧管理法の統制の枠外に置かれて自由な取引を許容されるものと解することはできない。 二 註、通達=昭和二五年四月一三日付食糧庁長官発二五食糧第三〇二三号「政府及食糧公団所有綜合配給不適格食糧の処理に関…