公職選挙法第一四八条の二、同第二二三条の二は憲法第二一条第一項に違反しない。
公職選挙法第一四八条の二、同第二二三条の二の合憲性
憲法21条1項,公職選挙法148条の2,公職選挙法223条の2
判旨
公職選挙法第148条の2(新聞紙、雑誌の不法利用の禁止)及び第223条の2(新聞紙、雑誌の不法利用による選挙の自由妨害罪)の規定は、表現の自由を保障する憲法第21条に違反しない。
問題の所在(論点)
公職選挙法が定める新聞紙・雑誌の不法利用の禁止及びその罰則規定は、憲法第21条の表現の自由に違反するか。
規範
選挙の公正を確保するために表現の自由に対して課される一定の制約は、公共の福祉に基づく合理的な範囲内であれば、憲法第21条に照らして合憲である。
重要事実
被告人Aほか複数名は、公職選挙法の規定に違反して、新聞紙または雑誌を不法に利用したとして起訴された。被告人側は、同法第148条の2及び第223条の2(旧法下の条文番号)の規定が、表現の自由を保障する憲法第21条に違反し、無効であると主張して上告した。判決文からは具体的な犯行態様の詳細は不明であるが、選挙の公正を害する不法な媒体利用が問題となった事案である。
あてはめ
最高裁判所は、過去の大法廷判決(昭和30年4月6日判決等)の趣旨を引用し、選挙の公正を維持するために設けられた公職選挙法の各制限規定は、公共の福祉の観点から必要かつ合理的な制約であると判断した。したがって、新聞・雑誌という強い影響力を持つ媒体を不当に利用して選挙の自由を妨げる行為を禁ずる規定は、憲法の許容する範囲内の制約といえる。
結論
公職選挙法第148条の2及び第223条の2は合憲であり、被告人の上告を棄却する。
実務上の射程
選挙運動の自由に対する規制が憲法21条に違反するか否かが問われる事案において、公共の福祉による制約の正当性を基礎づける判例として活用できる。特にマスメディアの不適切利用を制限する趣旨を説明する際の論拠となる。
事件番号: 昭和30(あ)1156 / 裁判年月日: 昭和30年11月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】公職選挙法148条2項により、新聞記事を通常の方法によらず頒布する行為を処罰することは、憲法21条の表現の自由を侵害せず合憲である。 第1 事案の概要:被告人は、特定の新聞記事が掲載された新聞(A新聞)を、通常の方法によらずに頒布した。この行為が公職選挙法148条2項(新聞紙、雑誌の報道及び評論の…