刑法二三七条にいう「強盗ノ目的」には同法二三八条の準強盗を目的とする場合を含む。
刑法二三八条の準強盗を目的とする場合と同法二三七条にいう「強盗ノ目的」
刑法237条,刑法238条
判旨
刑法237条(強盗予備罪)にいう「強盗の目的」には、同法238条に規定する準強盗を目的とする場合も含まれる。
問題の所在(論点)
刑法237条(強盗予備罪)の構成要件である「強盗の目的」に、刑法238条の準強盗を行う目的が含まれるか。
規範
刑法237条にいう「強盗の目的」には、いわゆる事後強盗(準強盗)を目的とする場合も含まれる。準強盗罪(刑法238条)は、窃盗が財物奪還拒絶等の目的で暴行・脅迫を用いることで、強盗として論ずる(強盗罪の刑により処断される)ものであるから、その予備段階を処罰する強盗予備罪の対象にもなり得ると解すべきである。
重要事実
被告人は、準強盗を目的として凶器を準備する等の予備行為を行った。原判決(二審)は、強盗予備罪における「強盗の目的」に準強盗の目的が含まれると判断して有罪とした。これに対し、弁護側が法令違反等を理由に上告した事案である(具体的な実行行為等の事実は本判決文からは不明)。
あてはめ
準強盗罪は、窃盗が「財物を取り返し、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するため」に暴行・脅迫を加えるものであり、その実質において強盗罪と共通する危険性を有する。刑法238条が「強盗として論ずる」と規定していることから、刑法237条が予備の対象とする「強盗」には、当然に準強盗の形態も含まれると解される。したがって、準強盗を目的とする行為は、強盗予備罪を構成する要件を充足する。
結論
刑法237条の「強盗の目的」には準強盗を目的とする場合も含むため、被告人の行為には強盗予備罪が成立する。
実務上の射程
準強盗の「予備」が成立することを認めた極めて重要な判例である。答案上では、被告人が窃盗の機会に逮捕を免れる目的等で暴行・脅迫を行うことをあらかじめ計画し、凶器等を準備した場面において、強盗予備罪の成否を論じる際に本判決の規範を明示して論証を構成する。
事件番号: 昭和24(れ)1645 / 裁判年月日: 昭和24年9月29日 / 結論: 棄却
一 證據説明中の證據の標目を表示するのに、現に存在する「大阪市城東警察署司法警察官巡査部長A作成名儀の聴取書」は單に「司法警察官代理の聴取書」と表示したからといつて、表示の不正確たるに止り、虚無の證據を罪證に供したとはいえない。 二 大阪市城東警察署巡査部長が司法警察官の職務權限を有することは警察法第四六條第三五條舊刑…