訴訟費用の負担を命ずる裁判の執行免除の申立期間経過後の申立権回復請求は不適法である。
訴訟費用の負担を命ずる裁判の執行免除の申立期間経過後の申立権回復請求。
刑訴法500条,刑訴法362条
判旨
訴訟費用の負担を命ずる裁判の執行免除の申立てについて、申立期間経過後にその申立権回復を認める法的根拠は存在しないため、期間経過後の申立ては不適法である。
問題の所在(論点)
訴訟費用の負担を命ずる裁判の執行免除の申立てにおいて、法定の申立期間を経過した後に、申立権の回復を請求することが認められるか。
規範
訴訟手続における期間制限の遵守は法的安定性の観点から厳格に解されるべきであり、法律に明文の規定がない限り、期間経過後の申立権回復(追完)を認めることはできない。
重要事実
申立人は、訴訟費用の負担を命ずる裁判を受け、その執行免除の申立てを行った。しかし、当該申立ては法律が定める所定の申立期間を経過した後になされたものであったため、その申立権の回復が認められるかどうかが問題となった。
あてはめ
事件番号: 昭和54(す)113 / 裁判年月日: 昭和54年7月2日 / 結論: 棄却
訴訟費用執行免除申立権の回復請求は不適法である。
本件における執行免除の申立ては、申立期間が既に経過している。訴訟法上、当該申立てについて期間経過後の申立権回復を認めた規定は存在しない。規定がない以上、手続の明確性と法的安定性を優先すべきであり、期間徒過後の申立てを適法化する余地はないと解される。
結論
本件申立ては不適法であり、棄却されるべきである。
実務上の射程
手続法上の期間制限(不変期間等)に関し、救済規定(民事訴訟法92条等)の適用・準用がない場合、期間経過後の申立ては一律に不適法となることを示す。答案上は、明文規定のない救済を否定する根拠として活用できる。
事件番号: 昭和39(ひ)4 / 裁判年月日: 昭和39年7月15日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】控訴審において生じた費用の請求は、当該控訴審裁判所になすべきであり、かつ裁判の告知があった日から2か月以内にしなければならない。本件は管轄裁判所及び期間制限のいずれについても要件を欠くため、不適法である。 第1 事案の概要:申立人は、控訴審(福岡高等裁判所)において生じた費用の請求を、昭和39年5…
事件番号: 平成3(す)79 / 裁判年月日: 平成3年6月6日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】訴訟費用執行免除の申立権回復請求は、法令上の規定を欠き、上訴権回復規定の準用も認められないため不適法であり、期間経過後の免除申立て自体も不適法である。 第1 事案の概要:申立人は、既に裁判が確定し、刑事訴訟法500条2項に定める「裁判が確定した後20日以内」という期間を経過した後に、訴訟費用執行免…
事件番号: 昭和50(し)101 / 裁判年月日: 昭和51年2月19日 / 結論: その他
本案事件の第一審裁判所に提出された控訴取下書及び訴訟費用執行免除申立書が、同裁判所の職員によつて、控訴取下書は本案事件の記録の存する控訴裁判所に、訴訟費用執行免除申立書は控訴事件が確定してから三〇日以内に第一審裁判所に、それぞれ提出するようにと記載された書面とともに、申立人に返送されたのち、申立人が、裁判所職員の右指示…