鉄道踏切における遮断機の上昇開放は、道路交通取締法第一五条但書にいう「一時停車の義務を免除する事由」にあたらない。
鉄道踏切における遮断機の上昇開放と道路交通取締法第一五条但書。
道路交通取締法15条,道路交通取締法施行令1条4号
判旨
踏切の遮断機は道路交通取締法上の信号機には該当せず、また、遮断機が上昇開放されたとしても、直ちに同法15条但書にいう「信号機の示す信号に従うことができない事由」がある場合には当たらない。
問題の所在(論点)
踏切の遮断機が当時の道路交通取締法15条に規定される「信号機」に該当するか、また、遮断機の上昇開放をもって同条但書の「信号機の示す信号に従うことができない事由」があると認められるか。
規範
道路交通取締法15条(現・道路交通法等)における「信号機」の意義につき、踏切の遮断機はこれに含まれない。また、同条但書の免責事由である「信号機の示す信号に従うことができない事由」の存否は、単なる遮断機の動作のみによって直ちに基礎付けられるものではない。
重要事実
被告人は、踏切において遮断機が上昇開放されたことを受けて進行した。これに対し、道路交通取締法15条の信号機に関する規定(および同条但書の免責事由)の適用が問題となった。被告人側は、遮断機が信号機に該当すること、または遮断機の上昇が同条但書の「事由」にあたることを主張して上告した。
あてはめ
踏切に設置されている遮断機は、道路上の交通整理を目的とする「信号機」そのものではなく、列車の通過を物理的に防ぐ装置に過ぎない。したがって、遮断機の動作は法的な信号機による規制とは別個に評価されるべきである。また、たとえ遮断機が上昇して通行可能な状態になったとしても、それは踏切前における一時停止等の義務を当然に免除させる「信号機に従えない特段の事由」には直結しない。よって、原判決の判断は正当である。
結論
遮断機は信号機にあたらず、その開放も同法15条但書の事由には該当しないため、上告を棄却する。
実務上の射程
交通法規における「信号機」の概念規定と、踏切における安全確認義務の独立性を示す。遮断機という物理的設備の作動が、直ちに法的な進行許可や義務免除を構成するわけではないことを強調する際に有用である。
事件番号: 昭和36(あ)2642 / 裁判年月日: 昭和37年4月12日 / 結論: 棄却
本件琴参踏切(原判決参照)のごとく、いゆる併用軌道が道路を斜に横断し、いわゆる新設軌道に接続しているときは、その道路と交差する部分は、道路交通法第三三条第一項にいう踏切にあたる。
事件番号: 昭和32(あ)1602 / 裁判年月日: 昭和35年9月27日 / 結論: 棄却
一 所論「やむを得ない場合」に関して原判決が支持した第一審判決の解釈は正当である。 二 (第一審判決の要旨)被告人並びに弁護人は被告人操縦の乗用自動車と同方向の北行車道上にはその前方に貨物自動車先行しその右側を追越さんと欲し警音器を鳴らすも避譲せずして進路を妨げ、しかも右斜前方には約五〇米を距てて南行車道内を南進し来る…
事件番号: 昭和31(あ)38 / 裁判年月日: 昭和33年9月10日 / 結論: 棄却
法律により犯罪者に対し自由刑の一種として禁錮刑を定めることは憲法第二七条第一項に牴触するものではない。