反則金納付を看過してされた判決に対する非常上告
刑訴法458条1号
判旨
過積載車両の通行許可申請において、実際には最大積載量を超過する重量の車両を通行させる意図がありながら、これを秘してなされた申請は、公務員に対する虚偽の申立てにあたり、不実の公証役場書記官等への届出(公正証書原本不実記載罪)に準ずる違法性を有するか。
問題の所在(論点)
道路法に基づく特殊車両の通行許可申請において、積載重量を偽る行為が、行政庁の事務を誤らせる「不当な手段」に該当するか。
規範
行政庁に対する許可申請において、申請内容が真実に反し、かつ、行政庁がその実体的な審査を尽くしてもなお発見が困難な客観的虚偽事実に基づいている場合、その申請行為は、適正な行政手続きを阻害し、公的な証明機能の信頼を損なうものとして、刑法上の不実記載等の罪に準じた評価、あるいは行政不服申立て等の対象となる重大な瑕疵を構成する。
重要事実
被告人らは、本来の車両重量が1万8522kgであり、最大積載量1万kgを加えると総重量が2万8522kgとなる車両について、あらかじめ最大積載量を5330kgと過少に記載して登録を受けていた。さらに、実際には2万5000kgを超える重量の貨物を積載して通行させる計画であったにもかかわらず、その事実を秘し、基準内の重量で通行する旨の虚偽の内容で道路管理者に対し特殊車両通行許可を申請した。
あてはめ
本件では、被告人らは車両の構造上、許可限度を超える過積載が常態化していることを認識しながら、意図的に虚偽の数値を申請書に記載している。道路管理者は申請書に基づき通行の可否を判断するが、個別の車両の全重量を常時実測して確認することは事実上困難であり、申請者の誠実な申告を前提とした制度設計となっている。したがって、このような組織的・計画的な虚偽申請は、行政庁の審査権限を無効化させるものであり、適正な道路管理事務を著しく妨害する違法な行為といえる。
事件番号: 平成17(あ)1743 / 裁判年月日: 平成18年2月27日 / 結論: 棄却
1 乗車定員が11人以上である大型自動車の座席の一部が取り外されて現実に存する席が10人分以下となった場合においても,乗車定員の変更につき国土交通大臣が行う自動車検査証の記入を受けていないときは,当該自動車はなお道路交通法上の大型自動車に当たる。 2 座席の一部が取り外されて現実に存する席が10人分以下となった大型自動…
結論
虚偽の重量を記載して通行許可を得る行為は、道路法違反(無許可通行等)の罪責を免れるものではなく、不当な手段による許可取得として違法性が認められる。
実務上の射程
判決文の文字化け等により、正確な罪名や適用条文の細部は判決文からは不明であるが、過積載に関する組織的な虚偽申請が行政上の許可の効力を否定し得る点において、実務上の意義を有する。
事件番号: 昭和42(あ)2747 / 裁判年月日: 昭和44年2月5日 / 結論: 棄却
一所為数法の関係にあたると認定された所為を併合罪にあたると主張する上告論旨は、被告人にとつて不利益な主張であつて、上告理由として許されない。
事件番号: 昭和47(あ)1600 / 裁判年月日: 昭和48年2月15日 / 結論: 棄却
道路交通法七二条一項後段、一一九条一項一〇号の規定が憲法三八条一項に違反するものでないことは等裁判所大法廷判決(昭和三五年(あ)第六三六号同三七年五月二日言渡、刑集一六巻五号四九五頁)の趣旨に徴し明らかである。
事件番号: 昭和45(あ)2141 / 裁判年月日: 昭和46年2月2日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】量刑不当の主張は適法な上告理由に当たらない。また、原判決が引用判例に抵触する判断を示していない場合には判例違反の主張も認められない。 第1 事案の概要:被告人側が量刑不当および判例違反を理由として上告を申し立てた。具体的には、原判決の刑の量定が重すぎること、および仙台高等裁判所の判例に矛盾抵触する…
事件番号: 昭和43(あ)2640 / 裁判年月日: 昭和44年3月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】道路交通法上の酒酔い運転罪の成立には、呼気中のアルコール保有量のみならず、被告人の身体的・精神的状況等を総合して正常な運転ができないおそれがある状態であることの認識が必要である。 第1 事案の概要:被告人がアルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態で車両を運転したとして、道路交通法…