判旨
上告理由が原審の適法な事実認定を争うにすぎない場合、原判決に影響を及ぼす明らかな法令の違背があるとは認められないため、上告は棄却される。
問題の所在(論点)
原審の事実認定を争う主張が、判決に影響を及ぼす明らかな法令の違背として、適法な上告理由に該当するか。
規範
上告審において、原審の認定した事実を単に争うことは、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違背(旧民事訴訟法394条、現行法312条等参照)には当たらず、適法な上告理由とはならない。
重要事実
上告人らが原審による事実認定の不当を主張して上告を提起したが、その主張は原審の適法な事実認定を争うにとどまるものであった。
あてはめ
論旨は原審の適法な事実認定を争うことに帰着するものであり、原判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違背を具体的に主張するものとは認められない。したがって、上告理由としての不適法または理由の欠如が認められる。
結論
本件上告を棄却する。
実務上の射程
民事訴訟における上告審の事後審・法律審としての性質を確認するものであり、単なる事実誤認の主張は上告理由にならないという実務上の原則を示す。答案上は、上告の適法性や判決への影響を論じる際の基礎となる。
事件番号: 昭和31(オ)289 / 裁判年月日: 昭和31年9月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由が原審の適法な事実認定を非難するものにすぎない場合、民事訴訟法上の適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:上告人らが原審の事実認定を不服として上告を提起したが、上告理由の内容は、原審の証拠評価や事実認定のプロセスに対する非難を主とするものであった。 第2 問題の所在(論点):事実…
事件番号: 昭和26(オ)747 / 裁判年月日: 昭和28年9月17日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告審において、原判決の事実認定に沿わない独自の事実を前提として憲法違反を主張することは、上告の適法な理由とはならない。 第1 事案の概要:上告人は、原判決が認定した事実とは異なる事実を想定し、その想定事実に基づいて憲法違反(違憲)を主張して上告を提起した。 第2 問題の所在(論点):原判決の事実…
事件番号: 昭和28(オ)633 / 裁判年月日: 昭和28年10月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由が更正決定によるべき事項や事実認定の非難にすぎず、法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合、上告は棄却される。 第1 事案の概要:上告人は、原判決の不服を申し立てて上告したが、その主張内容は更正決定によって解決されるべき事項、または原審の事実認定を非難するものであった。 第2 問題の所在…
事件番号: 昭和29(オ)471 / 裁判年月日: 昭和29年10月7日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告の理由が原審の証拠取捨や事実認定の非難に帰する場合、民事上告事件の審判の特例に関する事項に該当せず、適法な上告理由とはならない。 第1 事案の概要:上告人は、原審(控訴審)における証拠の取捨判断および事実認定に誤りがあるとして最高裁判所に上告を提起した。 第2 問題の所在(論点):原審における…
事件番号: 昭和27(オ)1008 / 裁判年月日: 昭和28年4月3日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律所定の上告理由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張も含まない場合は、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が提起した民事上告事件において、その上告理由の内容が検討された。なお、具体的な事案の詳細は判決文からは不明である。 第…