判旨
民事上告事件において、上告理由が特例法に定める上告理由のいずれにも該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。
問題の所在(論点)
民事上告において、上告理由が特例法上の事由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合、最高裁判所はどのような判断を下すべきか。
規範
「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」1条に基づき、最高裁判所は、上告理由が同法1号から3号までのいずれにも該当せず、かつ、法令の解釈に関する重要な事項を含むものと認められないときは、判決をもって上告を棄却することができる。
重要事実
上告人は、本件土地が特別都市計画区域外の土地であると主張し、自身の賃借申出が有効であるとして争った。しかし、原審(および前審の決定)は、当該土地が特別都市計画区域外であるとの認定を行わず、上告人の賃借申出は無効であると判断した。上告人はこれを不服として上告した。
あてはめ
本件において、上告人の論旨は特例法1号から3号のいずれの事由にも該当しない。また、原審が認定していない事実(特別都市計画区域外であること)を前提とする主張や、単なる結論の不当を訴えるものは、同法にいう「法令の解釈に関する重要な主張」を含むものとは認められない。したがって、適法な上告理由を備えていないといえる。
結論
本件上告は棄却される。上告費用は上告人の負担とする。
実務上の射程
昭和25年当時の上告審判特例法(現在は民事訴訟法318条の上告受理申立て制度等に整理)下での運用を示す。法令解釈の重要性がない形式的な上告を排除する実務上の基準を確認する意義がある。
事件番号: 昭和26(オ)70 / 裁判年月日: 昭和27年9月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】民事上告事件において、上告理由が審判の特例に関する法律の各号に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が提起した民事上告事件において、上告理由として主張された内容が、大審院昭和15年10月15日判決等の先例に照らしても適切では…
事件番号: 昭和27(オ)1008 / 裁判年月日: 昭和28年4月3日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律所定の上告理由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張も含まない場合は、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が提起した民事上告事件において、その上告理由の内容が検討された。なお、具体的な事案の詳細は判決文からは不明である。 第…
事件番号: 昭和25(オ)367 / 裁判年月日: 昭和26年5月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の特例に関する法律に基づき、上告理由が同法1号から3号のいずれにも該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が提起した民事上告事件において、上告人が主張した論旨が、特例法上の法定上告理由(1号〜3号…
事件番号: 昭和27(オ)1059 / 裁判年月日: 昭和28年5月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本件は、上告理由が実質的に法令違反や事実認定の不当を主張するものに過ぎず、民事上告事件の審判の特例に関する法律所定の上告事由に該当しないとして棄却された事例である。 第1 事案の概要:上告人は、原判決における憲法違反等を主張して上告を提起した。また、原審の口頭弁論に関与した裁判官の署名捺印の有無に…
事件番号: 昭和28(オ)633 / 裁判年月日: 昭和28年10月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由が更正決定によるべき事項や事実認定の非難にすぎず、法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合、上告は棄却される。 第1 事案の概要:上告人は、原判決の不服を申し立てて上告したが、その主張内容は更正決定によって解決されるべき事項、または原審の事実認定を非難するものであった。 第2 問題の所在…