判旨
上告人が上告理由書を提出すべき法定期間内にこれを提出しないときは、上告裁判所は判決をもって上告を却下しなければならない。
問題の所在(論点)
上告人が上告状に上告理由を記載せず、かつ法定期間内に上告理由書を提出しない場合、上告裁判所はいかなる措置を講ずべきか。
規範
民事訴訟法(旧法399条、現行法315条・316条相当)に基づき、上告人が訴訟記録受領の通知を受けた日から一定の法定期間(現行30日)内に上告理由書を提出しない場合、上告裁判所は判決により上告を却下する。
重要事実
上告人は、昭和25年10月11日に最高裁判所書記官から訴訟記録受領の通知を受けた。しかし、上告状には上告理由の記載がなく、かつ、当該通知を受けた日から30日以内(法定期間内)に上告理由書を提出しなかった。
あてはめ
記録上の送達報告書によれば、上告人は昭和25年10月11日に訴訟記録受領通知を受けており、提出期限は明らかである。にもかかわらず、上告人は当該期間内に上告理由書を提出していないため、法が定める却下事由に該当する。
結論
上告人の本件上告を却下する。
実務上の射程
上告受理申立てや上告提起の場面において、理由書の提出期限の遵守が形式的要件として極めて厳格であることを示している。実務上は、書記官からの通知を基準点とした期間徒過が直ちに却下判決に直結する点に留意が必要である。
事件番号: 昭和25(オ)282 / 裁判年月日: 昭和26年1月18日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】上告人が訴訟記録受領の通知を受けた日から30日以内に上告理由書を提出しない場合、民事訴訟法の規定に基づき、上告は却下される。 第1 事案の概要:上告人は上告状を提出したが、これに上告理由の記載がなかった。上告人は、昭和25年9月27日に裁判所書記官から訴訟記録受領の通知を受けたが、その日から起算し…
事件番号: 昭和37(オ)511 / 裁判年月日: 昭和37年8月3日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】上告理由書の提出期限は民事訴訟規則等の規定に基づく法定期限であり、期限を徒過して提出された上告理由書は不適法として上告却下の対象となる。 第1 事案の概要:上告代理人に対し、昭和37年3月7日午前10時5分に上告受理通知書が送達された。これに対し、具体的理由を記載した上告理由書が原裁判所に提出され…
事件番号: 昭和25(オ)332 / 裁判年月日: 昭和26年12月4日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告審において、上告理由が民事上告事件の審判の特例に関する法律に定める事由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が提起した本件上告について、最高裁判所が上告理由の内容を検討した。上告人は何らかの不服を申し立てたが、その具体…