判旨
事実認定の妥当性や量刑の不当性を理由とする上告は、適法な上告理由には当たらない。
問題の所在(論点)
事実認定の誤り(事実誤認)および量刑不当の主張が、最高裁判所に対する適法な上告理由として認められるか。
規範
上告審において、原判決の事実認定を争う主張や、被告人に対する刑罰が重すぎるという量刑不当の主張は、いずれも適法な上告理由とは認められない。
重要事実
被告人が原判決の認定した犯罪事実を争い、また刑罰が重いと主張して上告を申し立てた事案。
あてはめ
原判決が掲げる証拠によれば犯罪事実は十分に認定可能であり、弁護人の主張は実質的に原審の事実認定を争うものにすぎない。また、量刑が重いとする主張も法律上の上告理由には該当しない。
結論
本件上告は適法な理由を欠くため、棄却されるべきである。
実務上の射程
刑事訴訟法における上告理由の限定性を示す。実務上、事実誤認や量刑不当は原則として上告理由にならず、憲法違反や判例違反等の限定された事由が必要であることを再確認する際に用いる。
事件番号: 昭和25(あ)1759 / 裁判年月日: 昭和26年6月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】事実誤認の主張は刑訴法405条の上告理由に該当せず、職権調査の必要性も認められない場合は上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人は、原判決に事実誤認がある旨を主張して上告を申し立てた。本件の記録を精査したところ、原判決を破棄しなければ著しく正義に反すると認められるような特段の事情は認めら…
事件番号: 昭和26(れ)2008 / 裁判年月日: 昭和27年2月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】量刑不当の主張は、刑事訴訟法405条所定の上告理由には該当しない。 第1 事案の概要:被告人が量刑不当を理由として最高裁判所に対し上告を申し立てた事案。 第2 問題の所在(論点):被告人が主張する「量刑不当」が、刑事訴訟法405条の上告理由に該当するか。 第3 規範:最高裁判所への上告理由は、刑事…
事件番号: 昭和26(れ)1092 / 裁判年月日: 昭和26年8月9日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】憲法違反を主張する上告趣意であっても、その実質が単なる量刑不当の主張に帰する場合には、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人側が憲法違反を理由として上告を申し立てた事案。しかし、その主張内容を精査したところ、実質的には量刑が重すぎるという不服申し立てにすぎないものであった。 第2…
事件番号: 昭和26(れ)595 / 裁判年月日: 昭和26年8月9日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】事実誤認および量刑不当の主張は、刑事訴訟法上の適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:上告人が、原審の認定していない事実(証明書の下附等)を前提として事実誤認を主張するとともに、量刑が不当であるとして上告を申し立てた事案。 第2 問題の所在(論点):事実誤認および量刑不当の主張が、刑事訴…