判旨
具体的な事情があるからといって、上告人の立場が尊重されず財産権がみだりに侵害されたとはいえず、違憲の主張は認められない。
問題の所在(論点)
上告人が主張する具体的な諸事情によって、原判決が上告人の財産権(憲法29条)をみだりに侵害し、違憲といえるか。
規範
財産権の侵害を主張する場合には、当該制約が憲法上の保障の範囲を超え、みだりに権利を侵害するものであるか否かにより判断される。
重要事実
上告人は、原判決が自身の立場を尊重せず、財産権をみだりに侵害したとして、憲法違反を理由に上告を提起した(事案の具体的な背景事実は判決文からは不明)。
あてはめ
上告人が主張する諸事情を考慮しても、上告人の立場が不当に軽視されたとは認められない。また、その結果として上告人の財産権が「みだりに」侵されたという事実も認められないため、違憲の前提を欠く。
結論
上告人の主張は前提を欠き、原判決に法令違背も認められないため、上告を棄却する。
実務上の射程
本判決は、具体的な事実関係の記載に乏しく、実務上は財産権侵害の主張に対する一般的な棄却例として参照されるにとどまる。答案作成上は、財産権の制約が合理的範囲内であれば「みだりに侵した」とはいえないとする文脈で使用し得るが、本判決独自の具体的規範を導き出すのは困難である。
事件番号: 昭和33(オ)536 / 裁判年月日: 昭和34年5月21日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所は、原判決の事実認定および手形法の解釈において、採証法則への違背や法令の解釈を誤るなどの違法は認められないと判断し、上告を棄却した。 第1 事案の概要:上告人は、原判決において採証法則の違背による不当な事実認定、または手形法の解釈の誤りなどの法令違背があるとして上告を申し立てた。また、上…