上告受理決定をしなかつたことに対する特別抗告が不適法とされた事例
判旨
最高裁判所が上告受理決定をしなかった措置に対して特別抗告を申し立てることは、法律上許されないため不適法である。
問題の所在(論点)
最高裁判所が上告受理決定をしなかったこと(上告不受理の措置)に対して、特別抗告を申し立てることが法律上許されるか。
規範
上告受理の不決定(不受理決定)は最高裁判所が独自の裁量に基づき行う最終的な判断であり、これに対して更に上訴や不服申立てを認める法的根拠は存在しない。したがって、かかる措置に対する特別抗告は法律上認められない。
重要事実
被告人は窃盗、重過失傷害、道路交通法違反の罪で起訴されていた。最高裁判所が当該被告事件について上告受理決定をしなかったことに対し、被告人が不服を抱き、特別抗告を申し立てた。
あてはめ
本件において被告人は、最高裁判所が上告受理決定をしなかった措置を不服として特別抗告を申し立てている。しかし、刑事訴訟法等の法令上、最高裁判所による上告受理の是非に関する判断に対して特別抗告を認める規定は存在しない。したがって、当該申立ては法的に許容されない手続であるといえる。
結論
本件申立ては法律上許されない不適法なものであるため、棄却を免れない。
事件番号: 昭和49(す)304 / 裁判年月日: 昭和49年12月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がした上告受理決定をしない旨の措置に対し、刑事訴訟法上の特別抗告を申し立てることは法律上許されない。 第1 事案の概要:申立人は、道路交通法違反被告事件(控訴審判決)について最高裁判所に上告を試みたが、最高裁判所はこれについて上告受理決定をしなかった。申立人は、この「上告受理決定をしなか…
実務上の射程
最高裁の門前払い(不受理)に対する不服申立てが不可能であることを確認した判例である。答案上は、上訴の制限や裁判確定の終局性を論じる際の補強材料として機能する。
事件番号: 昭和28(す)23 / 裁判年月日: 昭和28年3月10日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が上告趣意書の不提出を理由としてした上告棄却決定に対し、異議の申立てを許す規定は存在しないため、かかる申立ては不適法である。 第1 事案の概要:上告人(被告人)は、最高裁判所に上告を申し立てた。しかし、被告人及び弁護人は、刑事訴訟法414条、376条、刑事訴訟規則等の規定に基づき定められ…
事件番号: 昭和57(し)26 / 裁判年月日: 昭和57年3月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する特別抗告(刑訴法433条)は、対象となる決定又は命令に対し、法上他に不服を申し立てることができない場合に限り許容される。 第1 事案の概要:申立人は、原決定に対し、刑訴法419条および421条に基づき、高等裁判所に対して通常の抗告をすることが可能な状況にあった。しかし、申立人は通…
事件番号: 昭和51(し)22 / 裁判年月日: 昭和51年3月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】訴訟手続に関し判決前にした決定に対する異議申立てを棄却する旨の決定は、刑事訴訟法433条にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」には当たらない。したがって、かかる決定に対して同条に基づく特別抗告を申し立てることは不適法である。 第1 事案の概要:弁護人は、公判期日において、検察官…
事件番号: 昭和24(ク)5 / 裁判年月日: 昭和24年2月10日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に抗告を申し立てるには、法律が特に認めた場合に限られる。民事訴訟法上の特別抗告においては、原決定の憲法判断の不当を理由とする場合に限定され、それに該当しない抗告は不適法である。 第1 事案の概要:抗告人は、何らかの下級審の決定に対し最高裁判所へ抗告を申し立てた。しかし、その抗告申立書およ…