パチンコ遊技器、すなわち、いわゆるパチンコ球遊器は、旧物品税法(昭和三七年法律第四八号による改正前のもの)第一条にいう遊戯具にあたると解するのが正当である。(昭和三〇年(オ)第八六二号、同三三年三月二八日第二小法判廷刑決、民集一二巻四号六二四頁・昭和三一年(あ)第六八八号同三三年七月一八日第二小法廷決定、刑集一二巻一二号二六六七頁各参照)。
パチンコ遊技器は旧物品税法(昭和三七年法律第四八号による改正前のもの)第一条いう遊戯具にあたるか。
旧物品税法(昭和37年法律48号による改正前のもの)1条
判旨
パチンコ球遊器(いわゆるパチンコ遊技器)は、旧物品税法1条にいう「遊戯具」に該当すると解するのが正当である。
問題の所在(論点)
旧物品税法1条にいう「遊戯具」という文言に、いわゆるパチンコ遊技器が含まれると解釈することが、租税法律主義(憲法84条)に抵触するか、あるいは罪刑法定主義の観点から許容されるか。
規範
課税要件を定める法令の用語の解釈において、社会通念上その概念に含まれると認められる場合には、当該用語に該当するものとして課税対象に含まれると解すべきである。
重要事実
被告人等は、パチンコ遊技器が旧物品税法1条に規定される「遊戯具」に該当しないと主張し、同法違反の罪に問われたことに対し、憲法84条(租税法律主義)及び31条(適正手続)違反等を理由に上告した事案である。
あてはめ
判旨は、過去の当裁判所判決(昭和33年3月28日民集12巻4号624頁等)を引用し、パチンコ球遊器が旧物品税法1条にいう「遊戯具」に当たると解するのが正当であると判断した。これは、文言の通常の意味内容に基づく合理的な解釈の範囲内であり、租税法律主義や適正手続の原則に違反するものではないとした。
結論
パチンコ遊技器は旧物品税法上の「遊戯具」に該当する。したがって、これに対する課税及び処罰は合憲である。
実務上の射程
租税法規や刑事罰則の解釈において、文言の解釈の限界が問題となる事案で参照される。本判決自体は簡潔な決定であるが、類推解釈の禁止と合理的解釈の境界を示す一例として、パチンコ機のような特定の機器が概括的な用語に含まれるか否かを判断する際の基準となる。
事件番号: 昭和30(オ)862 / 裁判年月日: 昭和33年3月28日 / 結論: 棄却
パチンコ球遊器は、物品税法第一条にいう遊戯具にあたる。