上告理由書に、民事上告事件等訴訟手続規則所定の方式により上告理由を記載していないときは、上告は不適法として却下を免れない。
上告理由の記載が、民事上告事件等訴訟手続規則所定の方式によらないことを理由として上告を却下した事例
民訴法399条ノ3,民訴法399条1項2号,民事上告事件等訴訟手続規則3条,民事上告事件等訴訟手続規則4条,民事上告事件等訴訟手続規則5条,民事上告事件等訴訟手続規則6条
判旨
適法な上告理由を最高裁判所規則の定める方式により記載せず、原審の証拠採否や事実認定を非難するにとどまる上告は、不適法なものとして却下される。
問題の所在(論点)
適法な上告理由が最高裁判所規則の定める方式に従って記載されていない場合の上告の適法性(民訴法旧399条ノ3等)。
規範
民事訴訟法(旧法)に基づき、上告理由の記載は最高裁判所規則の定める方式に従う必要があり、単なる事実誤認の主張や原審の証拠評価に対する非難は、適法な上告理由とは認められない。
重要事実
上告人が原審の判決を不服として上告したが、その主張内容は、原審における証拠の採否や事実認定の妥当性を争うものであった。本判決文からは具体的な事件の背景事実は不明であるが、上告理由の記載形式と内容が問題となった事案である。
あてはめ
上告人の主張は、原審における証拠の採否や事実認定を非難するにとどまり、法律上の誤りや憲法違反等の適法な上告理由を具体的に提示していない。したがって、最高裁判所規則が定める方式を満たした上告理由の記載があるとは認められない。
結論
本件上告は不適法であり、却下される。
実務上の射程
上告審において事実誤認のみを争う主張は、法律上の上告理由として構成されない限り、門前払いの対象(不適法却下)となる。実務上は、憲法違反や判例違反、あるいは重大な訴訟手続の違背など、限定された上告理由に則した主張の構成が不可欠であることを示す。
事件番号: 昭和26(オ)889 / 裁判年月日: 昭和27年5月16日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由が「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」の各号に該当せず、法令の解釈に関する重要な主張も含まない場合、上告は棄却される。 第1 事案の概要:上告人が上告を提起したが、その論旨について検討したところ、民事上告事件の審判の特例に関する法律1条1号から3号までのいずれの事由も…