判旨
量刑不当の主張は、刑事訴訟法上の適法な上告理由には当たらない。
問題の所在(論点)
量刑不当のみを主張する上告趣意が、刑事訴訟法上の適法な上告理由(刑事訴訟法施行法2条、旧刑事訴訟法446条等)に該当するか。
規範
刑事訴訟法(および刑事訴訟法施行法により準用される旧刑事訴訟法)において、単なる量刑不当の主張は、判決に影響を及ぼすべき法令の違反や重大な事実誤認等とは異なり、適法な上告理由として認められない。
重要事実
被告人側が量刑不当を理由として上告を申し立てた事案であり、具体的な犯罪事実や第一審・控訴審の判断内容については判決文からは不明である。
あてはめ
弁護人が主張する上告趣意は、実刑の重さや量刑の妥当性を争う「量刑不当」を主眼とするものである。しかし、上告審は法律審であり、原判決の刑の量定が不当であるという主張は、上告理由として法定されている事由に含まれない。
結論
量刑不当は適法な上告理由にならないため、本件上告は棄却される。
実務上の射程
実務上、量刑不当は憲法違反や判例違反(刑訴法405条)に該当しない限り、最高裁への上告理由にはならない。答案上は、上告理由の限定性を論じる際や、上告趣意の適法性を判断する場面で基礎知識として参照される。
事件番号: 昭和26(れ)177 / 裁判年月日: 昭和26年5月15日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】旧刑事訴訟法下において、弁護人が主張した上告趣意が単なる量刑不当に帰する場合、それは適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人の弁護人が上告を申し立て、上告趣意書を提出した。しかし、その主張内容は実質的に原判決の量刑が重すぎるという不当性を訴えるものであった。 第2 問題の所在(論点…
事件番号: 昭和26(れ)319 / 裁判年月日: 昭和26年9月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】量刑不当の主張は、刑事訴訟法応急措置法13条2項(現行の刑事訴訟法405条等に相当)に照らし、適法な上告理由とはならない。 第1 事案の概要:被告人が刑事裁判の判決に対し、量刑が不当であることを理由として上告を申し立てた事案。弁護人が提出した上告趣意書の内容を検討したところ、その実質は量刑不当の主…
事件番号: 昭和26(れ)939 / 裁判年月日: 昭和26年9月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】被告人の量刑不当の主張は刑事訴訟法405条の上告理由に該当せず、また、記録を精査しても同法411条を適用して原判決を破棄すべき顕著な事由は認められない。 第1 事案の概要:被告人が量刑不当を理由として上告を申し立てた事案であるが、提出された上告趣意書の内容は、単に刑の量定が重すぎるという主張にとど…
事件番号: 昭和25(れ)1419 / 裁判年月日: 昭和26年3月2日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告は第二審の判決に対してなされるべきものであり、第一審判決の違法のみを主張し第二審判決の違法を主張しない上告理由は不適法である。 第1 事案の概要:被告人側が、第二審(控訴審)の判決ではなく第一審の判決に違法がある旨のみを主張して上告を提起した事案。 第2 問題の所在(論点):第一審判決の違法の…
事件番号: 昭和25(あ)1886 / 裁判年月日: 昭和26年6月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑の量定は事実審の裁量に属する事項であり、これに対する不服申し立ては、刑事訴訟法405条の上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人が、第一審および控訴審の量刑を不服として最高裁判所に上告を提起した事案である。弁護人は、事実審における刑の量定の不当性を主張し、判決の破棄を求めた。 第2 問…