令和7年 司法試験予備試験 論文式試験 選択科目 第9問
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[知的財産法] 【対象設問】〔設問2〕 【共通前提】 [知的財産法] [知的財産法] ゲーム会社Xは、家庭用ゲーム機の制御方法に係る発明αについて、令和4年2月1日に特許出願 し、令和6年4月1日に設定登録を受けた(以下、これによる権利を「本件特許権」という。)。 発明αの内容は、家庭用ゲーム機の制御方法であって、ゲームの進行状態を判定する手段によって、 ゲームの進行が所定の状況にあると判定されたときに、当該家庭用ゲーム機に備えられた臭気発生装 置が臭気を発生するように当該家庭用ゲーム機を制御するというものであった。また、発明αは、ゲ ームのユーザーに高度な臨場感を提供するためにゲーム機を制御するという課題を解決するものであ った。 ゲーム会社Yは、本件特許権の設定登録後、本件特許権の存在を知らずに、日本国内で使用する家 庭用ゲーム機Aを開発し、その販売を開始するとともに、日本国内に所在するサーバーからAにダウ ンロードして使用するゲームソフトBのオンライン販売をYのウェブサイト上で開始した。 Bは、ゲームの進行が所定の状況になった場合に、Aのコントローラーに備えられた臭気発生装置 が臭気を発生するようにAを制御するプログラムを備えている。ユーザーが、Aにダウンロードした Bをプレイ中に、ゲームの進行が所定の状況となり、Aのコントローラーに備えられた臭気発生装置 から臭気が発生した場合、ユーザーは、発明αを実施したことになる。なお、ユーザーは、Aの設定 を変更することで、Aの臭気発生装置の動作を停止させることが可能である。 YがBをオンライン販売していることを知ったXは、Yに対し、発明αの内容を記載した警告書を 送付したが、Yは、Bの販売を停止しなかった。そのため、Xは、Yに対し、本件特許権の侵害を理 由としてBの販売停止を求める訴訟(以下「本件訴訟」という。)を提起した。 以上の事実関係を前提として、以下の設問に答えなさい。なお、各設問はそれぞれ独立したもので あり、相互に関係はないものとする。 【参考:先行設問】 〔設問1〕 Xは、本件訴訟において、どのような主張をすることが考えられるか。Yの考えられる反論とX の主張の妥当性についても論じなさい。 【対象設問本文】 〔設問2〕 Yは、本件訴訟が提起された後、ゲーム会社Pが令和3年9月30日に特許出願し、その1年6 か月後に出願公開された出願βに係る公開特許公報を発見した。出願βの願書に最初に添付された 特許請求の範囲には、発明αの全ての発明特定事項が記載されていた。出願βについては、令和5 年10月30日に受けた拒絶査定が確定していた。 Yは、本件訴訟において、どのような主張をすることが考えられるか。その主張の妥当性につい ても論じなさい。 論文式試験問題集