令和7年 司法試験予備試験 論文式試験 選択科目 第14問
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[環境法] 【対象設問】〔設問〕 【共通前提】 [環 境 法] [環 境 法] 次の文章を読んで、後記の に答えなさい。 【参考:先行設問】 〔設問〕 水質汚濁防止法(以下「水濁法」という。)の総量規制の区域外であるA県B町は古くから工業 が盛んな地域であるが、同町内を流れるC川近くには、事業会社Dが設置する水濁法上の特定事業 場であるメッキ工場Eがあった。工場Eは、同工場で使用した水を水濁法上の排水基準に適合する ように同工場内に設置された浄化装置により浄化してC川に排出していた。 〔設問〕 ⑴ 水濁法が排出水の排出規制の仕組みとして採用している総量規制について簡潔に説明し、排水基準 による規制に加えて総量規制を採用した趣旨について論じなさい。 ⑵ D社は、工場Eに隣接して、水濁法上の特定事業場であるメッキ工場Fの新設を計画している。C 川に工場Fで使用した水の排出を開始するためD社が水濁法上採るべき手続について述べなさい。ま た、D社が前記手続上の義務を果たした場合において、D社の計画の内容では工場Fからの排出水が 排水基準に適合しないと認められるとき、A県知事が水濁法上採り得る措置について述べなさい。 ⑶ 設問⑵の過程が完了し、工場FからC川への排水が始まったが、C川流域の住民らは、独自にC川 の水を採取するなどの調査を行った結果、工場Fからの排出水が排水基準に適合していない疑いがあ るとして、その旨をA県知事に伝えた。この情報をもとに、A県が工場F付近でC川の水を採取し検 査した結果、工場Fからの排出水が排水基準に適合していない疑いが強まった。A県知事はⅮ社に対 して、水濁法上、どのような措置を採ることができるか述べなさい。 ⑷ 工場Fは、浄化装置の故障により、排水基準に適合していない排出水をC川に排出してしまった。 その後、工場Fより下流の地点からC川の水を引き込んで川魚の養殖を営む養殖業者Gの養殖魚が全 滅した。Gは、D社に対して、その損害の賠償を求めて訴訟を提起することを考えているが、どのよ うな法的構成が考えられるか。住民らの生命・身体に害が及んだ場合に住民らが損害賠償請求訴訟を 提起する場合と比較して論じなさい。 論文式試験問題集[国際関係法(公法系)] [国際関係法(公法系)] A国とB国は、外交関係に関するウィーン条約(以下「外交関係条約」という。)の当事国であ る。A国の人種差別禁止法では、人種差別の扇動を犯罪とし、人種差別を扇動した者には拘禁刑を 科すこととしている。A国に派遣されていたB国の外交官Xは、退任してB国に帰国し、民間企業 で勤務していたが、A国の当局は、Xが在任中にA国内で外交官として行ったスピーチが人種差別 の扇動に当たるとして、人種差別禁止法に基づいてXを起訴した。Xが起訴されたとの知らせを聞 いたB国の大統領は、「A国の当局がXを起訴することは外交関係条約違反である。」との声明を 発表した。 C国とD国は、外交関係条約の当事国である。C国に派遣されていたD国の外交官Yは、C国内 において違法な諜報活動を行った容疑でC国の警察官に逮捕された。これに対してD国政府は、C 国の警察官によるYの逮捕は国際法違反であるとして抗議したが、C国の外務大臣は、「Yは以前 からC国内において違法な諜報活動を行っていたため、Yを逮捕することは国際法上正当化され る。」との声明を発表した。 E国は、国際連合(以下「国連」という。)の加盟国であり、また、国連とは別の国際機関であ るPの加盟国でもある。E国政府は、国際機関Pにおいて採択されたα条約を批准しようと考え、 E国憲法上、条約の締結のために必要となる国会の承認を求めることとした。α条約の締結につい ての国会審議において、E国の国会議員Zは、「α条約には意味が不明確な規定が含まれているの で、批准する前に、当該規定の意味について国際司法裁判所の勧告的意見を要請するように国際機 関Pに働きかけるべきではないか。」と質問した。 以上の事実を基に、以下の設問に答えなさい。 【対象設問本文】 〔設問〕 1.B国の大統領が、A国の当局によるXの起訴は外交関係条約違反であるとの声明を発表した根 拠として、国際法上どのような主張が考えられるかについて論じなさい。 2.Yの逮捕が国際法上正当化されるとのC国の外務大臣の声明に対して、D国は国際法上どのよ うな反論が可能かについて論じなさい。 3.Zの質問にあるような国際司法裁判所の勧告的意見を国際機関Pが要請するためには、国際法 上どのような条件が満たされていなければならないかについて論じなさい。 論文式試験問題集[国際関係法(私法系)] [国際関係法(私法系)] 次の文章を読んで、後記の から までに答えなさい。