令和5年 司法試験予備試験 論文式試験 選択科目 第15問
問題文と公式資料を一つにまとめ、出題の趣旨と採点実感の要点をすぐ確認できる学習ページです。
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[環境法] 【対象設問】〔設問3〕 【共通前提】 [環 境 法] - - 20 [環 境 法] A社は、長年、B県内にCが所有する甲土地を賃借し、同土地上にカドミウムを含有する排水を 排出する(土壌汚染対策法上の)有害物質使用特定施設を伴う乙工場を保有し、これを稼働させて いたが、事業の見直しに伴い、乙工場の使用を廃止して解体・撤去した。Dは、甲土地付近の丙土 地を所有し、そこに居住し、庭に設置されていた井戸の揚水機によってくみ上げた井戸水を生活用 水として利用していた。 なお、以下の問いにおいて、水質汚濁防止法に基づく義務や措置は検討しなくてよい。 〔設問1〕 ⑴ 問題文の事例において、A社は、いかなる義務を負うか、根拠条文を挙げつつ説明しなさい。 ⑵ 問題文の事例において、B県知事は、A社以外に誰に対して、いかなる措置を採ることができ るか、根拠条文を挙げつつ説明しなさい。 ⑶ ⑵の場合において、B県知事からの措置を受けたA社以外の者は、これに対してどのような訴 訟を提起することができるか、説明しなさい。 〔設問2〕 問題文の事例において、 でA社が義務を履行した結果、甲土地の広範囲において汚染 〔設問1〕 状態に関する環境省令で定める基準を超えるカドミウムが検出され、その汚染により、人の健康に 係る被害が生じるおそれがあるものとして政令が定める基準に該当することが確認された。 ⑴ B県知事は、甲土地について、いかなる措置を採ることができるか、根拠条文を挙げつつ説明 しなさい。 ⑵ ⑴の措置が採られた後、B県知事は、A社又はCに対して、いかなる場合に、いかなる措置を 採ることができるか、根拠条文を挙げつつ説明しなさい。なお、⑴の措置が採られた後、CとA 社は、甲土地の賃貸借契約を解除し、A社は、甲土地をCに返還しているものとする。 ⑶ ⑵の場合において、B県知事の措置を受けてA社又はCが講じた実施措置が不十分な場合、B 県知事は、A社又はCに対して、いかなる措置を採ることができるか、根拠条文を挙げつつ説明 しなさい。 【対象設問本文】 〔設問3〕 問題文の事例において、Dは、甲土地にカドミウム汚染があり、その影響が丙土地にも及ぶ可能 性があることを、新聞報道により知ったとする。この場合において、Dは、A社に対して、どのよ うな法的請求をすることが考えられるか、法的根拠と要件に言及しつつ、簡潔に説明しなさい(損 害賠償請求は考えなくてよい。)。 【資料】 ○ 土壌汚染対策法施行令(平成14年政令第336号)(抜粋) (特定有害物質) 第1条 土壌汚染対策法(以下「法」という。)第2条第1項の政令で定める物質は、次に掲げる物 質とする。 一 カドミウム及びその化合物(以下略) - - 21 論文式試験問題集[国際関係法(公法系)] - - 22 [国際関係法(公法系)] 【事例】 A国では、B国からの分離・独立を主張するB国内の少数民族団体αの指導により、在A国のB 国大使館前で連日デモ運動が行われ、その動きは日増しに激化していた。事態を憂慮したB国によ る警備強化の要請にもかかわらず、A国の対応は鈍く、A国の警察をB国大使館付近に配置して警 備に当たらせるなどの方策を講じることは一切なかった。そのような中、αのメンバーがデモに乗 じてB国大使館敷地内に火炎瓶を投げ込み、同大使館の建物に火災が発生した。 近隣住民の通報によりA国の消防隊が出動してB国大使館に到着したところ、B国大使館員は全 員、既に同大使館の敷地外に避難していたほか、B国大使もC国に出張して不在であり、A国から B国大使に連絡を取ることはできなかった。その間にも火災はB国大使館の建物全体に広がり、同 大使館の敷地周辺に所在する建物への延焼のおそれが生じたため、A国の消防隊は、B国から同国 大使館の敷地内への立入許可を得ることなく、敷地内で消火活動を開始した。B国大使館の建物は 全焼したが、早期の消火活動の結果、周辺建物への延焼は免れた。 A国の消防隊が消火活動を行う過程で、B国大使館内にC国国民Xが監禁されているのが発見さ れた。Xは消防隊員により救助され、B国大使館付近の病院に搬送された。また、A国の消防隊 は、A国外務省を通じて、Xを救助した旨を在A国のC国大使館に通報した。その後、病院でC国 領事がXと面会し事情を尋ねたところ、Xは、A国滞在中に、B国大使館員により強制的にB国大 使館に連行され監禁されたことが判明した。 在A国のB国大使は、A国の消防隊の消火活動が終了した後にA国に再入国し、この間のB国大 使館をめぐるA国の行為について、外交関係に関するウィーン条約(以下「外交関係条約」とい う。)の違反を理由にA国に対して抗議した。また、B国は、Xに関し、Xによるαへの活動支援 がB国国内法違反に当たる疑いがあるため、同人をB国大使館に連行して同大使館内に留置したの であり、後日B国へ移送する予定であったと主張して、A国に対しXの身柄の引渡しを求めた。こ れに対して、A国は、B国によるXの身柄の引渡請求には応じなかった。 Xは、退院後、在A国のC国大使館に身を寄せた。そして、C国は、Xの身体の自由が侵害され たことなどを理由にB国に対して外交的保護権を行使して損害賠償請求を行った。他方、A国は、 B国との間に、外交関係条約を含む国際法の解釈又は適用に関する紛争が存在することをB国に通 告したが、2か月経過してもB国からは仲裁裁判所への付託を含むいかなる回答も受領しなかった ことから、当該紛争を国際司法裁判所(以下「ICJ」という。)に付託することにした。 A国、B国及びC国はいずれも国連の原加盟国であるとともに、外交関係条約及び紛争の義務的 解決に関する選択議定書(以下「選択議定書」という。)の締約国であり、外交関係条約にもその 選択議定書にも留保は付していない。また、これら3国は、ICJ規程第36条第2項に基づく宣 言を留保なしに行っている。なお、A国とB国の間には犯罪人引渡しに関する条約は存在しない。 以上の事実を基に、以下の設問に答えなさい。
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