平成28年 司法試験 論文式試験 環境法 第2問
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〔第2問〕(配点:50) 環境基本法第4条は,持続的に発展することができる社会が構築されるための環境の保全の在り 方について,社会経済活動その他の活動による環境への負荷をできる限り低減することその他の環 境の保全に関する行動がすべての者の公平な役割分担の下に自主的かつ積極的に行われるようにな るべき旨の基本理念を規定している。 環境法の分野の各法において,環境への負荷のできる限りの低減とすべての者の公平な役割分担 とを柱とする上記の基本理念はどのように表れているかという観点から,以下の各設問に答えよ。 〔設問1〕 (1) 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(以下「容器包装リサイクル法」 という。)第4条が事業者及び消費者の責務を定めている趣旨を,地球温暖化対策の推進に関 する法律第20条の6第1項が定める責務との異同及びその理由に言及しつつ,説明せよ。 (2) 容器包装リサイクル法第10条の2が指定法人又は認定特定事業者から市町村への金銭の支 払義務を定めている趣旨を,同法が定める特定事業者の義務並びに同法及び他の関連法が定め る市町村の役割を踏まえつつ,説明せよ。 〔設問2〕 (1) 自然公園法が,国立公園内の特別地域及び海域公園地区における一定の行為について,環境 大臣の許可を受けなければ行ってはならないものとしている趣旨を,許可を受けられない場合 における制度的手当にも触れつつ,説明せよ。 (2) 地域自然資産区域における自然環境の保全及び持続可能な利用の推進に関する法律が,地域 自然環境保全等事業を実施する区域内に立ち入る者から「入域料」を収受することができるも のとしている趣旨を,【資料】を参照しつつ,説明せよ。 【資 料】 ○ 地域自然資産区域における自然環境の保全及び持続可能な利用の推進に関する法律(平成26年 法律第85号)(抜粋) (目的) 第1条 この法律は,入域料をその経費に充てて実施する事業又は自然環境トラスト活動を促進する 事業を通じて自然環境を保全し,及びその持続可能な利用を推進することの重要性に鑑み,地域 自然資産区域における自然環境の保全及び持続可能な利用の推進に関し,基本方針の策定,地域 計画の作成等について定めるところにより,地域自然資産区域における自然環境の保全及び持続 可能な利用の推進を図り,もって地域社会の健全な発展に資することを目的とする。 (定義) 第2条 この法律において「地域自然環境保全等事業」とは,都道府県又は市町村が,自然公園法(昭 和32年法律第161号)第2条第2号に規定する国立公園(以下「国立公園」という。),同条 第3号に規定する国定公園(以下「国定公園」という。)等の自然の風景地,文化財保護法(昭和 25年法律第214号)第2条第1項第4号に規定する記念物に係る名勝地その他の自然環境の 保全及び持続可能な利用の推進を図る上で重要な地域において,当該地域の自然環境を地域住民 の資産として保全し,及びその持続可能な利用を推進するために実施する事業であって,当該事 業を実施する区域内への立入りについて,当該区域内に立ち入る者から収受する料金(次条第2 項第1号及び第4条第2項第1号ハにおいて「入域料」という。)をその経費に充てるものをいう。 2 この法律において「自然環境トラスト活動」とは,自然環境の保全及び持続可能な利用の推進を 図ることを目的とする一般社団法人若しくは一般財団法人若しくは特定非営利活動促進法(平成 10年法律第7号)第2条第2項に規定する特定非営利活動法人若しくはこれらに準ずる者とし て環境省令・文部科学省令で定めるもの(以下「一般社団法人等」という。)又は都道府県若しく は市町村が行う次に掲げる活動をいう。 一 自然環境の保全及び持続可能な利用の推進を目的として前項に規定する地域内の土地(その 土地の定着物を含む。次号において同じ。)を取得すること。 二 前号に掲げるもののほか,前項に規定する地域内の土地に係る活動であって自然環境の保全 及び持続可能な利用の推進を目的とするものとして環境省令・文部科学省令で定めるもの 3 この法律において「自然環境トラスト活動促進事業」とは,都道府県又は市町村が,当該都道府 県又は市町村の区域における自然環境を地域住民の資産として保全し,及びその持続可能な利用 を推進するため,自然環境トラスト活動を促進する事業をいう。 4 この法律において「地域自然資産区域」とは,地域自然環境保全等事業が実施される区域及び自 然環境トラスト活動促進事業に係る自然環境トラスト活動が行われる区域をいう。 論文式試験問題集[国際関係法(公法系)]